雨の日に拾った子なのでスコール(らしい


遠慮気味に袖を握ってきた小さな手は微かに震え、
悩むように腕を組んだ時にはすでに、俺の気持ちは決まっていた。



とりあえず家に連れてきたが、道中からずっと腹を鳴らしていたので、
近くのコンビニに走り肉まんを買ってきた。
何故か馬鹿丁寧になった様子が面白く、思わず笑みを浮かべると、
こいつは拗ねたように肉まんに齧りついた。



…………どうやら、こいつがシャワーを浴びてる間に、
不覚にも眠ってしまったようだ。
こいつは健気にも、俺が起きるのをずっと待っていたらしい。
(一応、途中で二、三時間ほど、ソファで仮眠を取ったとは言うが)
謝罪の意も込め、俺は朝飯の支度を始めた。



朝食を取り終え、時計を見れば仕事の時間。
それを伝えた途端、こいつはいきなり俺をソファへ押し倒した。
一宿一飯の礼だと言って、「抱いてくれ」ときたもんだ。
……まぁ、確かにそのつもりではあったが、今はそんな気分ではない。
時間は進んでゆく。こいつは涙まで溜めて俺を見つめ続けている。
弱った。



できるか。



落ち着いた俺は、思い出していた。
こいつを連れてきた理由、その時の気持ちを。
「よm…じゃなくて、その、お前が嫌じゃないんなら、一緒に暮らさないか?
 別に、同情したわけじゃない。ただ…お前に、傍にいてほしいんだ。
 ……わかるか?」
大きな瞳は驚いたように俺を見つめ、そして、


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